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5月31日公開の原田マハ原作の日台合作映画『一分間だけ』
献身的な恋人ハオジエ(浩介)を好演している何潤東(ピーター・ホー)。
これまで『T.R.Y.』『劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』『着信アリ』など
多くの日本映画に出演し、日本ととても縁の深い俳優です。
中華圏では“全能藝人”(全能のアーティスト)と称される多才なピーターに、
大好きな漫画や映画についてお話を伺いました。

取材・構成=西本有里、プロフィール写真提供:達騰娛樂、「一分間だけ」映画スチール提供:安可電影/崗華影視

 

もっと台湾(以下、も):漫画を読むのがお好きだと聞いていますが、
小さい頃はどんな本を読んでいましたか。

ピーター(以下、ピ):小さい頃から僕は漫画を読むのも描くのも大好きで、
初めて読んだ本ももちろん漫画でした。
どうやら僕は小さい頃から絵でイメージをつかみ思考するタイプの人間だったようです。
初めて手に取った漫画は確か『ドラえもん』だったと思います。
その後『北斗の拳』や『シティーハンター』など、
あの頃大人気だった日本の漫画を読みまくりました。
小説でいちばん印象に残っているのは倪匡1のSF小説『藍血人』2です。
小さい頃、僕は宇宙人とか地球外生命体の存在を真剣に信じており、
SFものが大好きだったのです。

:やはり中華圏の子どもたちの間では倪匡の人気は絶大ですね。
Maydayの石頭(ストーン)も子どもの頃読んだ印象深い小説に
倪匡の『藍血人』をあげていました。

:そうですか!

:学生時代から長い間カナダで生活されてましたが、
英語と中国語の本、どちらを読むことが多いですか。

:昔は英語の本の方が読みやすかったのですが、
カナダから戻ってきてもう20年近くになりますから、
今は中国語の本も全く問題ないです。

:成長してからどのような本を読むようになりましたか。

:そうですね。大人になってからは短編小説を読むことはありましたが、
実は今は脚本を読むことが多いので、あまり書籍は読んでいません。
脚本は小説と形式は違いますが、物語を伝えるものです。
ドラマや映画の出演オファーがあった時、僕は脚本を読んでから決めるので、
常時4〜5本以上の脚本を読み込み、どの作品に出演するか考えています。

:仕事で脚本を大量に読んでいらっしゃるんですね。
いちばん好きな作家もしくは漫画家の方はどなたですか。

:いちばん好きな漫画家は『SLAM DUNK』の井上雄彦さんです。
彼はストーリーテラーとして一流で、構成力にも秀でており、
キャラクター設定も素晴らしい漫画家だと思います。

彼が描く漫画のキャラクターは印象的かつ前向きなエネルギーに溢れていますよね。
『SLAM DUNK』のキャラクターは主役から脇役キャラクターまで
どのキャラクターにもはっきりとした個性があり、とても印象的です。
そしてどのキャラクターにも物語を発展させる力があります。
このクリエイティビティと独創力は
俳優、監督、プロデューサー、脚本家あらゆるクリエーターにとっての鏡です。

(続きます!)

 

#3_ph0何潤東(ピーター・ホー)
1975年9月13日生まれ、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身。俳優、歌手、そしてプロデューサーをもこなす多才なアーティスト。両親は香港人だが、幼少期に台湾に移住し、小学校までは台湾で成長した。その後、中学の時にカナダへ留学、大学もカナダで卒業するインターナショナルなバックグラウンドの持ち主。1998年に台湾にてデビュー、現在は中国大陸を中心に活躍の場を広げている。
 

  1. 1935年上海生まれのSF小説家、脚本家。1957年より香港に移り住み、創作活動を続ける。香港の四大文学人と称されている。彼の作品はSF小説だけでなく、怪奇小説や武俠小説など、多岐に渡る。有名なシリーズにWiselyシリーズ、原振俠シリーズ、女賊ムーランシリーズなどがある。 []
  2. 倪匡のWiselyシリーズの1冊。2002年にアンドリュー・ラウ監督がアンディ・ラウ主演で映画化、邦題は「ブルー・エンカウンター」。主人公Wiselyは大学の同級生に青い血液を持つ人物がいることを発見する。彼の名は方天、なんと彼は土星から来た宇宙人だった。方天の乗った宇宙船が隕石に衝突し、地球に不時着したのだ。方天と共に宇宙船に乗っていたパートナーは日本の漁村に流れ着いていた。漁師達は彼を月から来た神だと誤解し、日本で「月神会」という巨大組織を結成する。方天のパートナーは飛行誘導機器を井上家に渡し、この機器を方天に届け、彼を土星に帰郷させたいと願い出る。しかし、この飛行誘導機器は月神会とソ連政府強奪の標的となるのだった。 []