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張維中(ちょう いちゅう/チャン・ウェイチョン)
1976年、台湾・台北生まれ。作家。東呉大学英文学科卒業、文化大学大学院英文学科修了。1997年、長編小説『岸上的心(岸辺の心)』で作家デビュー。都会的で軽やかな文体と映像的な描写、さらに鋭さとユーモアにあふれる会話で、家族や人間関係を見つめなおす作風が高い評価を得ている。梁實秋散文賞など受賞多数。これまでエッセイ集『不是太堅強(頑なでなく)』、『東京上手辞典』、短編小説集『帶著水母去流浪(クラゲと旅に出る)』、『戀戀真夏』、『讓飛魚去憂傷(悲しみをトビウオに)』、『天地無用』(部分訳を読む→)、長編小説『三明治俱樂部(サンドイッチクラブ)』、『大好時光:三明治俱樂部2(ハッピーアワー)』、旅行エッセイ・ガイド『半日東京(Slow Tokyo)』、『日本・一日遠方』、青少年向けの古典文学本『看我七十二變(私の72変化)』など24冊以上の著作が刊行されている。2008年以降は東京に居を構え(早稲田大学日本語別科修了、東京デザイン専門学校雑誌編集デザイン学科卒業)、日本を舞台とした小説、東京暮らしを綴るエッセイなどを発表する一方、中華圏からの観光客を呼びこむためのコラム、ガイド執筆など精力的に活動中。最新長編は東京を舞台にしたミステリー『無影者(影をなくしたもの)』。最新エッセイ集『夢中見(夢で会いましょう)』は表題作の日本語訳も収録されている。

リンク
公式サイト(日本語もあり) http://weizhongzhang.com
ツイッター(日本語) https://twitter.com/riichi925
フェイスブック「東京模樣」
連載コラム 日本経済新聞の中国語サイト「日経中文網」
MSN 旅行(中国語) ほか多数
(プロフィールは、張維中ご本人作成のものに追加、編集しました。)

主な著作とあらすじ、目次

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短編小説集『天地無用』(2007年、麦田出版)

台湾から東京へ、自分の傷と向かい合う旅。まるでミステリーのような前夫の死をきっかけに、彼女は過去にとらわれたまま過ごした8年という歳月から一歩踏み出し、東京という異郷の地で、かつて大事にしていたものと再会する。そして気づく――「私は孤独かもしれない、でも寂しくはない」。表題作とさらに謎めく続編を含む、別離と喪失、和解と再生の物語。

1「天地無用」 部分訳を読む→
2「花鼻迷惑」(天地無用の続編)
3「後楽園」
4「吸血公園」(魔法でなんでも出してくれるオバアと僕、そして新しい兄の物語)

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長編小説『無影者(影をなくしたもの)』(2012年、馥林文化)

東京へやってきた「僕」、江陵介は、新宿二丁目の名物ゲイバーを経営する母に、警察の捜査の手助けを頼まれた。巷で発生する事件の手がかりを夢に見てしまうという中学生・梁縁と一緒にである。梁縁は、実は、僕が赤ん坊のときに会ったきりの娘だった。娘と再会したくて、僕はその手伝いを引き受けることにした。新宿の片隅で、個性的な仲間たちと丁々発止の会話を繰り広げながら、日本の暗部で起こる奇妙な事件――公園でふと目を離したすきに影のように消えた小学生の失踪事件、自販機で買った缶コーヒーに小指が入っていた怪奇事件などを次々解決していく。しかし、主人公たちも事件に巻き込まれ……繊細な心理描写に定評ある著者が、台湾人の視点で描く東京の風景と日常。新境地を切り開いた7年ぶりの長編小説。

1 無差別
2 鬼火の夜
3 影をなくしたもの
4 指
5 二つの顔
6 幻の手