交換日記-2

仮題:『交換日記』
原題:『交換日記』
著者:張妙如、徐玫怡
出版社:大塊文化出版
仕様:190×200mm、252ページ、横組み、白黒、1998年〜2014年
カテゴリー:イラスト、コミックエッセイ、くらし

読みどころ〜シリーズ紹介篇

文=黄碧君・天野健太郎

『交換日記』ってなに?

『交換日記』は二人の台湾人女性マンガ家、ミャオルーとメイイーがファックスで交換した手書きの日記(イラスト入り)です。1998年10月、台湾の大塊文化出版より刊行されるや、またたく間に4万部のベストセラーとなり、翌年7月に続編が刊行されました。
以降、2013年12月刊行の第16巻までの累計で40万部を超える人気シリーズになっています。(*台湾の人口は日本の1/6です!)

『交換日記』は終わらない

前述の1・2巻のヒットのごほうびとして出版社のお金でフランスへ行き、その旅行日記として『交換日記3─すみません、フランスってどこですか?』が2000年4月に刊行されました。

それ以降、ぼぼ1年に一冊のペースで刊行され、2014年12月に最新刊第17巻が刊行したばかり。二人の女性の成長を見守り、またいっしょに成長してきたファンたちは、インターネットが発達し、チャット、ブログ、スカイプ、フェイスブックなどさまざまな電子メデイアが登場した今も、このファックスによる交換日記を楽しみにしています。

二人のその後

何気ない日常生活や自分の悩みや考えを率直に伝える『交換日記』はその後、本人たちも予想だにしなかった劇的な展開をみせることになります。第1巻でも、自分らしい生き方がしたい!もっとほかの世界が見たい!とがんばっていた二人の日常は台湾・台北だけにとどまらず、本当に海外へと広がっていきました。

ミャオルーは第6巻からアメリカ・シアトルで暮らすようになります(その生活はミャオルーの単著『ミャオのシアトル日記(西雅圖妙記)』でもしっかり報告されています)。ミャオのシアトル日記

一方メイイーは第7巻以降フランス・トゥールーズへ引越し(つまりファックス日記は、シアトルとトゥールーズの間で交換され、台湾の読者に届けられていたわけです)、その後お母さんとなって第14巻でふるさと台湾に帰ってきました。

日記は小説より奇なり!二人の旅はどこまでも、いつまでも続いていきます!

二人がファックスを通じてわかりあえる友達となったように、読者のみなさんもぜひ、時間と空間を超えて、このちょっと個性的な二人と仲良くなってください!そして日記からかいま見える台湾の日常生活をたのしんでください!

※『交換日記』日本語版のあとがきを加筆・修正したものです。

各巻紹介篇を読む

著者紹介
張妙如(チャン・ミャオルー)
マンガ家、イラストレーター、小説家。台北生まれ。1996年マンガ『春うらら日記帳(春麗日記簿)』でデビュー。98年から続くイラストエッセイ『交換日記』シリーズ(共著)が大ヒット(現在第17巻まで)。ほかの作品にアメリカ暮らしを綴ったイラストエッセイ『ミャオのシアトル日記(西雅圖妙記)』シリーズ、小説『私立探偵ジェラシー(妒忌私家偵探社)』シリーズがある。
公式サイト(中国語):http://www.miaoju.com/

徐玫怡(シュー・メイイー)
マンガ家、イラストレーター、エッセイスト、作詞家。台南生まれ。1997年マンガ『お姉さん日記(姊姊日記)』でデビュー。98年から続くイラストエッセイ『交換日記』シリーズ(共著)が大ヒット(現在第17巻まで)。ほかの作品にイラスト旅日記『この島からあの島へ(從這島到那島)』、フランスでの子育てを描いたイラストエッセイ『おもちゃみたいなうちの家族(玩具小家庭)』、『徐玫怡的mother style』などがある。
公式ブログ(中国語):http://meiyiiii.pixnet.net/blog

 

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プロフィール

黄碧君(ふぁん・びじゅん)
ellie1973年生まれ、台湾人女性。書籍翻訳・通訳家。大学卒業まで台北で暮らした後、日本の東北大学に留学、その後はアメリカ語学留学、結婚を経て、現在は日本人夫と台北で暮らす。台北で書店や版権仲介会社の勤務経験をもつ。全国通訳案内士、沖縄地域通訳案内士の資格を取得。2012年、日本人に台湾本の多様性と魅力を伝えるべく、台湾書籍を提案・翻訳・権利仲介する聞文堂LLC合同会社を設立。本は生涯の最良養分と信じて、台湾本のコーディネートと日本全国を旅するライターを目指す。
【主な翻訳作品】
辻仁成・江國香織『恋するために生まれた』幻冬舎、(中文題『在愛與戀之間』皇冠出版社)
寺山修司『幻想図書館』河出書房新社(中文題『幻想圖書館』邊城出版社)
奈良美智『ちいさな星通信』ロッキング・オン(中文題『小星星通信』大塊出版社)
青木由香『奇怪ねー台湾 不思議の国のゆるライフ』東洋出版(中文題『奇怪ね』布克文化出版社)
杉浦さやか『週末ジャパンツアー』ワニブックス(中文題『週末日本小旅行』時報出版社)
荻原浩『あの日にドライブ』光文社(中文題『那一天的選擇』商周出版社)
島田雅彦『エトロフの恋』新潮社(中文題『擇捉島之戀』台灣商務出版社)
三浦しをん『舟を編む』光文社(中文題『啟航吧!編舟計畫』新經典出版社)
松浦弥太郎作・若木信吾写真『居ごこちのよい旅』筑摩書房(中文題『自在的旅行』一起來出版社)
角田光代『あしたアルプスを歩こう』講談社文庫(中文題『明天到阿爾卑斯山散步吧』日出出版社)など。

天野健太郎(あまの けんたろう)
1971
年、愛知県生まれ三河人。京都府立大学文学部国中文専攻卒業。2000年より国立台湾師範大学国語中心、国立北京語言大学人文学院へ留学。帰国後は中国語翻訳、会議通訳者。聞文堂LLC代表(ツイッターアカウント「 @taiwan_about 」)。台湾書籍を日本語で紹介するサイト「もっと台湾(http://www.motto-taiwan.com )」主宰。訳書に『台湾海峡一九四九』龍應台著(白水社)、『交換日記』張妙如、徐玫怡著(東洋出版)、『猫楽園』 猫夫人著(イースト・プレス)。『日本統治時代の台湾』陳柔縉著(PHP研究所)。俳人。