交換日記-1
『交換日記』シリーズ紹介篇を読む

読みどころ〜各巻紹介篇

文=黄碧君

前回ご紹介した『交換日記』シリーズ。
二人泣き笑いして綴った仕事、人間関係、家族、国際結婚と子育てのカルチャーショックなどリアルな人生の実態とは?17巻までのあらすじ読みどころを一気に紹介します。

 

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交換日記っていうのは普通、子供のころに女の子二人でやるものだけど、大人になってもずっとこの子供の遊びがやりたかった二人は、ファックスの手書き日記を交わした。そしてこの奇想天外&ちょっぴり哲学的なホンネの日記を完成した。

日本語版『交換日記』 特設サイト(http://www.toyo-shuppan.com/faxdiaries/)東洋出版刊行

交換日記 日本語版

日本語版「交換日記」

 

2

1巻発売後、爆発的な人気を得て、読者からの反響が止まないなか、アイデア満載のDIYのコツを暴露することを決めた。自分でソファ作りや壁絵描きを始め、家の内装すべて自分でデザインし、手作りする体験を公開した。これこそマンガ家のリアルな生活!?
交換日記
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12巻のヒットのご褒美として出版社のお金でフランスへ行き、その旅行日記として「フランスってどこですか?」のタイトルを付けた。第1巻にメイイーが言った夢が実現!初めてで慣れない、憧れの外国・フランスの風景、もの、人間は二人の目にはどう映っていたのか。旅の出逢いとエピソードは二人のその後の人生を大きく変えた!?

 
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外国の刺激あふれる生活にハマったメイイーはフランス留学を決めた。30代からの語学学校は不慣れながらも日本人を始め、たくさんの友達ができた。ミャオルーはメイイーを訪ねるため再びフランスへ。その後イギリスに短期留学もした。カルチャーショックを経験した二人の生活や美学。そしてそれらは絵と文章にどんな影響を与えたのか?

 

5

交換日記を交わしていくなか、お互いの性格や考え方を深く理解するようになった二人は人生に対する反省や悟りをさりげなく話し合えるようになり、読者の共感もますます深まる。特筆すべきなのは、ミャオルーが人生の大事な秘密を公表したこと!それは一体……?(夫のノルウェー人Arild登場)
交換日記
6

国際結婚のミャオルーは台北とシアトルを行き来して、異国の生活に起こった事件を暴露。彷徨いながらのメイイーも、ついに人生の大事件の公表を決める。実は第3巻フランス旅行には予想外のエピソードがあった!そのことによって二人は人生の曲り角をむかえる(夫のフランス人Christophe正式登場)。

 

7

再びフランスに渡るメイイー。新天地での新しい生活のスタートを期待する中、到着した途端高熱が……。これからのフランス生活はどうなってしまうのか、不安を抱えながら、迎えるしかなく……。一方、ミャオルーは父親の突然の他界という試練に直面する。二人はさりげなくお互いを励まし、それは読者にも勇気と元気を与えた。

 

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メイイーはバリ島旅行中、家具をいっぱい衝動買い(?)して、台湾まで船便で送る。ミャオルーは自分が重病に罹ったと勘違いするが、最終的に誤解がとけて気持ちも晴れる。二人のパートナー・大王(Arildの中国語のあだ名)と阿福(Christopheの中国語のあだ名)もしばしば登場。

 

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大きな転機をむかえる。メイイーは妊娠が発覚し、フランスで元気な男の子を出産。ミャオルーは仕事を抱えながら、料理や掃除、園芸に励み、試行錯誤のなか失敗と笑いもたくさん。夫婦の口喧嘩や攻防戦、付き合い方など、本人さえも笑えてしまうリアルな生活の会話が盛りだくさん。

 

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ママになったメイイーの生活には大きな変化が。言葉と文化の壁にぶつかりつつ、多忙な子育ての日々を奮闘しながら日記を書いた。ミャオルーは子供はいないが、猫「many」の世話でママの疑似体験をしていた。
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メイイーは、10巻まで続けた交換日記にピリオドを打って、暫く子育てに集中しようと決めたかった。しかし1年以上の空白期間の後、想うのは10年間二人と一緒に成長してきた読者のこと。二人はやはり『交換日記』を続けることを決心する。二人はプライベート時間に合わせて、創作パターンとリズムを変えてみることにする。

 

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1年半以上新刊の刊行情報がなかったため『交換日記』についピリオドが?と思いきや、二人は読者への未練があるため、多忙な日々の中なんとか交換日記を完成する。子供が幼稚園に行った時間を利用し、新しい挑戦をしたメイイーと、人生で一番恥ずかしいことを暴露したミャオルー。

 

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主婦の責務は家計のやりくり、そして子供とダンナ(?)を教育すること?異国生活のストレス発散のため、こっそり夫の悪口を言い合うことも必要?大王が留守中の独りの生活は楽?阿福が職探しのため家に居るので気を遣うメイイーの大変さ等々……。

 
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メイイーは6年ぶりに帰国。小福(息子)を連れて台南の実家の近くに引越した。そして、息子が台南の小学校に通うことに!ミャオルーはミステリー小説を書きながら、イラストの仕事の依頼もいっぱい。引っ張りだこのキャリアウーマンの忙しすぎる生活とは?

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台湾に戻ったメイイーはフランスや日本へまで行ってきたし、義理の両親に台湾を案内し、家族にも紹介した。ミャオルーは大王と一緒に、彼の離婚した妻(オランダ人)と、大王と前妻との双子の子供を連れて、4人でスペインのリゾート地で過ごす姑に会いに行く。国際的でフクザツな家族旅行!?

 

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メイイーは2年間の台湾生活を終えて、またフランスへ引越した。子供小福が小学校になるにつれて、下手なフランス語でママ友や学校、病院でのコミュニケーションに葛藤しなければならない毎日……。ミャオルーが飼っている二匹の猫の仲が突然険悪になり、二匹の喧嘩地獄で夜も眠れない。そのうえ、歯の治療に苦しんでいる……。だけど、困難に負けない二人はユーモアパワー全開。

 

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交換日記第17巻

今年12月つい発売した第17巻!!oh, my god!もう17年も続けてきた。今までの日記を振り返ってみたら、熟女二人は家のことばかりではなく、政治や社会のことにまで意見や情熱がいっぱい。徹底的な断捨離の実行術とは?今年も読み逃しなく!
 
 
 

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プロフィール

黄碧君(ふぁん・びじゅん)
ellie1973年生まれ、台湾人女性。書籍翻訳・通訳家。大学卒業まで台北で暮らした後、日本の東北大学に留学、その後はアメリカ語学留学、結婚を経て、現在は日本人夫と台北で暮らす。台北で書店や版権仲介会社の勤務経験をもつ。全国通訳案内士、沖縄地域通訳案内士の資格を取得。2012年、日本人に台湾本の多様性と魅力を伝えるべく、台湾書籍を提案・翻訳・権利仲介する聞文堂LLC合同会社を設立。本は生涯の最良養分と信じて、台湾本のコーディネートと日本全国を旅するライターを目指す。
【主な翻訳作品】
辻仁成・江國香織『恋するために生まれた』幻冬舎、(中文題『在愛與戀之間』皇冠出版社)
寺山修司『幻想図書館』河出書房新社(中文題『幻想圖書館』邊城出版社)
奈良美智『ちいさな星通信』ロッキング・オン(中文題『小星星通信』大塊出版社)
青木由香『奇怪ねー台湾 不思議の国のゆるライフ』東洋出版(中文題『奇怪ね』布克文化出版社)
杉浦さやか『週末ジャパンツアー』ワニブックス(中文題『週末日本小旅行』時報出版社)
荻原浩『あの日にドライブ』光文社(中文題『那一天的選擇』商周出版社)
島田雅彦『エトロフの恋』新潮社(中文題『擇捉島之戀』台灣商務出版社)
三浦しをん『舟を編む』光文社(中文題『啟航吧!編舟計畫』新經典出版社)
松浦弥太郎作・若木信吾写真『居ごこちのよい旅』筑摩書房(中文題『自在的旅行』一起來出版社)
角田光代『あしたアルプスを歩こう』講談社文庫(中文題『明天到阿爾卑斯山散步吧』日出出版社)など。