6月26-28日の3日間にわたって、台湾の小説家・呉明益さんと何致和さんを東京にお招きして、トークイベントを開催いたします。
テーマは「台湾文学は普通におもしろい」――日本ではまだ馴染みが薄い台湾文学ですが、その扉を開けば、豊かで美しい小説世界が広がっています。

お招きするふたりはどちらも1970年前後生まれの、台湾を代表する新世代作家――呉明益さんは80年代台北にあった中華商場を舞台に、少年たちに見た不思議な「本当」を描いた連作短編集『歩道橋の魔術師』(白水社)が刊行され、たいへん好評です。もうひとりのゲストである何致和さんは、邦訳はありませんが、「もっと台湾」掲載の80年代台北の少年たちの冒険を描いた長編小説『マンゴーツリーハウス』など、丁寧な人物造形と緻密な構成力で評価されています。(作品概要、部分訳) 新しい時代の台湾人作家は、台湾の街や人、時代をどう描くのか、さらに台湾で小説を書く楽しみや苦労などをお聞きします。

日本からは、台湾の小説に興味津々の作家さんをお招きし、おふたりと対談していただきます。昨年『春の庭』で芥川賞を受賞された柴崎友香さんと、昨年台湾でのトークイベントにも参加され(イベント概要)、『アニバーサリー』の台湾版刊行も決まっている窪美澄さんに、小説で人を描くおもしろさや、建物と記憶の関係性などを語っていただきます。台湾人作家とのクロストークをご期待ください。

このイベントが、台湾の小説世界に触れていただくきっかけになれば幸いです。昨年9月(イベント概要前編、後編)と同様に、読者のみなさんと楽しい交流ができるのを楽しみにしています。
なお、今回の参加申込みは各会場で行っています。ご興味あるかたは、お早めにどうぞ。入場者のかたには、『歩道橋の魔術師』のポストカードを差し上げる予定です。

 

 

○日程、テーマ

日時:6月26日(金)20:00~22:00(開場30分前)
会場:百年(吉祥寺)東京都武蔵野市吉祥寺本町2-2-10 村田ビル2F
定員:50名 入場料:1000円
予約、お問合せ:
http://www.100hyakunen.com/news/info/201505271645

テーマ:「小説と一緒に、台湾を旅する」
ゲスト:呉明益、何致和 (通訳あり)

ふたりの台湾人作家に、小説の舞台となった80年代台北の生活、風景を振り返り、また今それをどうして、どうやって作品に描くのかを語っていただきます。映画や書店、雑貨などの台湾カルチャーが注目を集めるなか、台湾文学の豊かな世界をいっしょに旅してみましょう。

日時:6月27日(土)19:00~21:00(開場30分前)
会場:本屋B&B(下北沢)東京都世田谷区北沢2-12-4 2F
定員:30名 入場料:2000円(ワンドリンク付き)
予約、お問合せ:
http://bookandbeer.com/blog/event/20150627_wumingyi/

テーマ:「建物が物語を生む 物語が記憶をつなぐ――『歩道橋の魔術師』刊行記念対談」
ゲスト:呉明益、柴崎友香 (通訳あり)

今はなき台北の「中華商場」を描いた連作短編集『歩道橋の魔術師』を中心に、その著者呉明益さんと、芥川賞受賞作『春の庭』の台湾刊行も間近な柴崎友香さんに、建物、人、記憶について語り合っていただきます。小説家は建物にどんな物語を見出すのか? 記憶はどうやって物語になるのか?

日時:6月28日(日)14:00~(開場30分前)
会場:MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店(渋谷)東京都渋谷区道玄坂2-24-1東急百貨店本店7F喫茶コーナー
定員:50名 入場料:1000円(ワンドリンク付き)
予約、お問合せ:
MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店 7Fカウンターかお電話(03-5456-2111)で
イベントページはこちらhttp://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_detail.php?fair_id=9283

テーマ:「小説家はどう人を描くか--台湾と日本の人間模様、作家模様」
ゲスト:呉明益、何致和、窪美澄 (通訳あり)

小説家たちは人をどう描くのか? 台湾と日本でその方法になにか違いはあるのか? ときに優しく、ときに冷ややかに描かれる登場人物や作品世界、その創作の現場についてたっぷり語り合っていただきます。また台湾の作家生活、出版事情などもお訊きします。

 
 

◇プロフィール

20120214花蓮-(by-Chen-Meng-呉明益(ご・めいえき)
1971年、台湾・台北生まれ。小説家、エッセイスト。国立東華大学中国文学部教授。短篇集『本日公休』(1997年)でデビュー。主な著作に長篇小説『睡眠的航線』(2007年)、写真評論・エッセイ集『浮光』(2014年)など。『中国時報』「開巻十大好書」選出など受賞多数。長篇小説『複眼人』(2011年)は英語版が刊行され、高い評価を得た。連作短篇集『歩道橋の魔術師』(白水社)は初邦訳となる。

『複眼人』作品概要、部分訳

 
 

sibasakitomoka柴崎友香(しばさき・ともか)
1973年大阪生まれ。2000年『きょうのできごと』でデビュー(2003年、行定勲監督により映画化)。2007年『その街の今は』で第57回芸術選奨文部科学大臣新人賞、第23回織田作之助賞大賞受賞。2010年、『寝ても覚めても』で第32回野間文芸新人賞受賞。2012年『わたしがいなかった街で』、『週末カミング』を刊行。2014年『春の庭』で第151回芥川龍之介賞受賞。最新刊に『パノララ』(講談社)。

最新刊『パノララ』

 
 

HoChihHo何致和(か・ちか)
1967年、台湾・台北萬華生まれ。小説家、翻訳家。中国文化大学中国文学部創作コース講師。中国文化大学英文科卒業、東華大学大学院創作・英文学研究所修了。編集者を経て、翻訳と二足のわらじを履きながら、創作活動を開始。著作に長編小説『花街樹屋(マンゴーツリーハウス)』(2013年)、『白色城市的憂鬱』(2005年)、『外島書』(2008年)、短篇集『失去夜的那一夜』(2002年)がある。聯合報文学賞、寶島小説賞など受賞多数。

長編小説『花街樹屋(マンゴーツリーハウス)』作品概要、部分訳

 
 

subomisumi窪美澄(くぼ・みすみ)
1965年、東京生まれ。カリタス女子中学高等学校卒業。短大を中退後、さまざまなアルバイトを経て、広告制作会社に勤務。出産後、フリーの編集ライターに。2009年『ふがいない僕は空を見た』が、本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10第1位、2011年本屋大賞第2位に選ばれる。また2011年、同書で山本周五郎賞を受賞。2012年、第二作『晴天の迷いクジラ』で山田風太郎賞を受賞。ほかに『アニバーサリー』『よるのふくらみ』『水やりはいつも深夜だけど』など著作多数。最新刊に『さよなら、ニルヴァーナ』(文藝春秋)。

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最新刊『さよなら、ニルヴァーナ』

 
 

本イベントは、台湾文化部「跨域合創計畫」の一環として開催されます。